服を買えていますか? 2024年冬

洋裁ブログ

みなさん、服を買えていますか?

食費も光熱費もどんどん上がっています。衣服にかけられる予算は下がっているうえに、服の値段が上がっているとしたら……

通勤電車の中で見る人や、職場の人たちはみんなちゃんとした服装をしています。ひどく汚れたり破れたりした服を着ている人を見ることはありません。あえて真冬でも生足という人はいるにしても、服を買えなくて寒そうにしている人もまだ見かけません。

SNSでも物価上昇で困っているという話をあまり多くは見かけません。

服の値段が高くて困っているのは私だけ? と思いつつ……

ここでは服を買えなくなってきていることについて書きます。

※服を購入する庶民視点での個人的な感想です。

服の値段が上がっている

服の値段が上がっていることは気づきにくいです。

お米やお菓子のように定期的に同じものを買う場合は、値段が上がれば「この前より高くなってる」と気づきやすいけれど。

服は同じものを毎月買ったりするわけではないし、似たような服でもデザインや素材が違えば値段が違うのも当然と思っているので…

「なんか高いような気もするけどこんなもんかな」

と思って買います。

でもやっぱり、電気もお米も何もかも高くなっているのに服の値段だけ変わらないわけがなくて。

下着とか同じようなものを年に何枚か買うようなアイテムで気づいたりします。

値段が数年前の1.5倍から2倍くらいに上がっている…

素材が安っぽいものに変わっていたり、簡単な縫製に変わっていたりというステルス値上げもあるように思います。

材料費や人件費、運送費などが上がれば服の値段も上がる。

それは当然のことですが、服を買う側の収入が物価高騰に追いつかなければ、服を買う枚数を減らすか、前より安い店で買うか…ということになります。

服の格差が広がっている

安い素材で簡単な縫製の服と、良い素材、凝ったデザイン、しっかりした縫製の服。

その値段の差が広がっているんじゃないかと思います。

その一方で、適正価格がもともとわかりにくい衣服ですが、ますますわかりにくくなっているような気もします。

値段が高いものの方が、安いものよりも品質がいいはずと期待して買いますが、値段は高いのに品質が期待以下のものも増えてきているような…

安い素材で簡単な縫製へと品質が劣化したのに、値段だけは数年前の倍、みたいな服も中にはあるのかもしれません。

服を選ぶ目を養わないと、質の悪いものを高い値段で買わされてしまうリスクが以前よりも高くなってきているかも。

世知辛いです。

服の値段が上がると

服の値段が上がると、服を買う予算が限られている人は服を買う枚数を減らします。

服を買う枚数を減らすためには、長く着られそうな服、TPOを選ばず着られる服、着回しがききそうな服を選ぶことになります。

汚れや劣化が目立たない色や素材の服、無難な形の服を選ぶことが多くなるでしょう。

それのどこが悪いの?と思う方が多いでしょう。

悪くはないです。ただ、一つ大きなこととして、個性がなくなります。

「長く着られそう」「TPOを選ばなそう」「着回しがききそう」と人が思う服は似通っています。

無難でシンプルな形、汚れの目立たない色、丈夫そうな素材…

実際街を歩くと、黒い服を着ている人の多いことに驚かされます。

黒が一番多く、グレー、茶系、白、紺…

珍しく鮮やかな色の服を着ている人がいると思えば外国からの旅行者だったりします。

見た目で貧富の差がはっきりわかるように?

収入や暮らしぶりの差が持ち物や服装に表れるようになってきたと思いますし、これからもっとその傾向が強くなっていきそうな気がします。

簡単にいうと、お金持ちはきれいな服を着て、そうじゃない人は簡素な服を着る。

これまでもそうだったとは思いますが、差が広がるとともに格差が誰の目にもあきらかになり、目立つようになるのでは。

見た目で貧富の差がますますはっきりする世の中になっていくんじゃないかと思っています。

昔は身分によって身なりがはっきりと違ったそうだけど、その現代版が進行中なのかもしれません。

服の買い方を考え直す

個性がなくなるのはさびしいことだけど、私の予算では、無難で長持ちする服を買うしかありません。

コストが上がり、値上がりするのはしょうがないことだとして、せめて値段に見合った品質の服を買いたいなと思います。

服を自分で作ること

庶民は、安くて長く着られそうな無難な形の服しか買えない。

そんな社会になりつつあるような気がする今日この頃。

服を自分で作ることで、ある程度それに抵抗できるのではないかと夢みています。

何も華美なドレスを着たいわけではないんです。

シルエットやボタン等の細部にこだわって丁寧に作った服を着るささやかな喜びを自分の手で作り出せるというのは、不安な時代に価値があるように思います。

着心地がよくて好きなデザインの服を着るとき、心がふわっと高揚します。

そういう幸せがくらしには必要じゃないかなと思う今日このごろです。

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